在庫管理業務のひとつである「ピッキング」。
倉庫や物流センターに保管されている商品を集約し、出荷する作業を指します。
梱包・出荷といった工程に繋がるので、スピードと正確性の両方が求められる作業です。
そのため近年では、ハンディターミナルを導入して行われるケースが増えています。
現在、ピッキングにハンディターミナルを活用したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際に導入しようと思っても、導入のメリットやコストなど、わからないことがたくさんありますよね。
この記事では、そのような疑問を解消すべく、以下のようなことについて解説していきます。
・ハンディターミナルを用いないピッキングの問題点
・ハンディターミナルを活用したピッキングのメリット
・ハンディターミナルの導入方法
ピッキングでお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ハンディターミナルを用いない「リストピッキング」とは
リストピッキングとは、出荷指示書(ピッキングリスト)に記載されている商品名と数量を確認し、倉庫内から探して集めてくる作業方法です。
出荷指示書には、商品番号や商品名、ロケーション(棚の場所)、数量などが一商品ごとに記載されています。
この情報をもとに、作業者は倉庫内を回って商品を集めることになります。
最も基本的な方法であり、特別な設備も不要なので、簡単かつ安価に導入できます。
取り扱っている商品や在庫が少ないうちは、このやり方でピックを行っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、取り扱う商品の種類が増え、倉庫の規模が拡大するにつれて、ピッキングする商品を探す時間・手間が掛かるようになります。
さらに作業者の経験によって作業スピードや商品知識にもばらつきが出始め、ピッキングミスの発生も考えられるでしょう。
そこで救世主となるのが「ハンディターミナル」です。
リストピッキングの問題点に関して、ハンディターミナルがどのように作用するのかを解説していきます。
リストピッキングの問題点とハンディターミナルを活用した解決策!
問題点①ピッキングに時間が掛かる
出荷指示書と照らし合わせながらの作業だと、「探す」ことに多くの時間を割くことになります。
倉庫内の配置や構図をある程度把握していないと、目的のものがどこにあるのかすぐに見つけられず、迷ってしまいます。
また、出荷指示書に記載されている商品の数が多いほど、リストの行数が増えますよね。
そうすると、どこまでピッキングしたのかを見失ってしまいがちです。
数種類の商品をピックする際には大幅なタイムロスとなることも。
倉庫の規模が大きくなるほど、リストピッキングでは間に合わなくなっていくのです。
ハンディターミナル活用―作業時間を短縮できる!
ハンディターミナルで出荷指示書に記載されたバーコードを読み取ることで、ピッキングする商品の情報をデータ化して記憶させることができます。
そうすると、ピッキングする商品の品番や個数を画面に表示してくれるので、次にどれをピッキングすればいいのか一目でわかり、迷うことがありません。
さらに、ハンディターミナルの画面に倉庫内の地図を表示し、スキャンした商品のロケーションが一目でわかるような工夫も。
この方法ならピックしたい商品の保管場所を即座に把握できるので、移動時間を短縮できます。
作業スピードや正確性にばらつきが出る
リストピッキングは、基本的な作業方法であり、スキルを要しないので、誰でも作業可能なように感じます。
しかし、作業の仕組み化ができず、作業スピードや正確性が作業者に完全に依存してしまうといった問題点が。
例えば、ベテランの作業員が「Aの棚の〇〇という商品をピックする」と指示されたら、自らの経験から「あのあたりだな」と目星をつけ、現在地から最短ルートでの移動ができます。
また、慣れているので指定された商品を棚からすぐに見つけ、手早くピッキングできます。
ところが、新人やその倉庫に不慣れな人の場合は、ベテランと同じ指示をされただけでは目星をつけることができません。
倉庫の中を歩き回ったり、周りの人に聞いたりしてようやく辿り着くので、ベテランに比べて作業スピードが圧倒的に下がるのです。
また、商品知識においても、不慣れな場合は誤った商品をピッキングしてしまう可能性も。
結果的に、全体の作業効率が低下し、一部の作業者に負担が集中するようになります。
ハンディターミナル活用― 作業の標準化が図れる!
リストピッキングでは、作業者の経験やスキルによって、スピードや正確性にばらつきが生じてしまうことが問題でした。
しかし、作業者一人ひとりにハンディターミナルを支給することによって、ピックする商品や保管場所に関する情報を一目で把握できるようになるので、誰もが効率的に作業をこなせるようになります。
商品知識がなくてもハンディターミナルが教えてくれるので、初心者にも安心して作業を任せられます。
どのような人でも一定レベルのスピードやクオリティでピッキングできるようになるため、誰かに負担が偏ることなく、作業の標準化が図れます。
ミスが起こりやすい
ピッキングを行う際には、出荷指示書に記載されている商品の品番を確認して、指定された数量を商品棚から取り出します。
しかし、人の手でこの作業を行うとなると、どうしてもピッキングミスが発生しやすくなります。
また、梱包前の最終検品でピッキングミスに気づき、再度ピッキングを行うことで、棚戻しが発生することがあります。
ここで、誤ってもともと保管されていた場所とは違うところに商品を戻してしまい、次回出荷時に異なる商品をピッキングしてしまう…といった、ミスの連鎖が生じる危険性が。
それに加えて、ミスをした、していないということで、作業者同士のトラブルにもなりかねません。
ハンディターミナル活用― ピッキングと同時検品でミスを減らせる!
ピッキング時にハンディターミナルで商品のバーコードをスキャンすると、出荷指示書のバーコードと合致しているかどうかを一瞬で照合し、ブザー音やバイブレーションで知らせてくれます。
ピッキングと同時に確認ができるので、ミスを格段に減らせるだけでなく、検品にかかっていた時間をカットできるようになります。
ハンディターミナルを活用することでピッキングミスが減少し、自然と棚戻しもの機会も減っていきます。
結果として、入庫の際に注意していれば、ピッキングミスはほぼ無くなっていくでしょう。
リストピッキングの問題点とハンディターミナルを活用した解決策を解説しました。
現在の倉庫の状況と重なる部分もあったのではないでしょうか?
ハンディターミナルを活用することによって、大幅な作業効率化を図れます。
では、実際にハンディターミナルを導入するには、どのような方法があるのでしょうか。
次項で解説します。
ハンディターミナルを導入する方法
新品を購入する
新品のハンディターミナルをメーカーなどから購入する方法です。
ピカピカのキレイな製品を使用できることはもちろん、メーカーからの保証やアフターサポートも充実しているため、初めての方にとっては安心ですよね。
反対にデメリットとして挙げられるのは「コスト」です。
ハンディターミナルは精密機器ということもあり、新品で一式揃えると数十万円程度かかってきます。
逆にいうと新品のデメリットはコスト以外にないと言えます。
予算に余裕がある場合は、新品を検討してみるのもよいでしょう。
中古品を購入する
中古品のハンディターミナルを扱っている業者から中古品を購入する方法です。
中古ハンディターミナルのメリットは、なんと言っても価格が安いことです。
コストを抑えたい方にとっては大変魅力的ですよね。
中古でも見た目がキレイな【中古美品】のハンディターミナルを扱っている業者もありますので、見た目や動作に懸念がある方はそのような業者を利用するのもよいでしょう。
レンタルで試してみる
購入の方法をご紹介してきましたが、やはり使いこなせるかが不安で、購入に踏み切れない方もいるかと思います。
そんな方にオススメなのがレンタルという選択肢です。
最短1カ月間、最長で6カ月間のハンディターミナルレンタルができます。
1カ月単位で借りる期間を選べますので、少し触ってみたいという方にも、じっくり試してみたい方にもおすすめです。
ピッキングにお困りならハンディターミナル
ピッキングにハンディターミナルを活用することで、作業効率は格段にアップし、正確性も増します。
ピッキングでお困りの方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまたお会いしましょう!
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