倉庫内での在庫管理業務では、ハンディターミナルを活用するケースが増えています。
在庫の動きをデータとして可視化できるようになるため、在庫管理業務においてはミスが減って効率が上がるという点で有益です。
ハンディターミナルを導入する場合はハードウェアを購入する以外にもソフトウェアの導入がセットですので、自社に開発環境がない限りはシステムの制作会社のサポートを受けながら導入していくことになります。
しかしながら、せっかくコストと時間をかけてハンディターミナルを導入したのに使いこなせず、結果的に「失敗した」と感じてしまう方もいます。
そうなってしまう原因の多くは、導入前の準備不足です。
ハンディターミナルに関する事前調査はもちろん、現状の作業環境の見直しも入念に行うのがよいでしょう。
今回は、ハンディターミナル導入前に行うべきことについて解説します。
しっかり準備をして、ハンディターミナル導入を成功させましょう
目次
ハンディターミナルの導入はハード・ソフトと職場環境の準備が必要
ハンディターミナルの導入前には、入念に事前調査と準備をしましょう。
というのも、ハンディターミナルを導入するのは簡単ですが、導入にかかったコスト、労力を考慮すると、万が一失敗したときに元に戻すのは非常に難しいからです。
事前にしっかり準備をして、失敗の可能性を無くしておきましょう。
ハンディターミナルの運用には大きく分けてハードウェアとソフトウェア、そして職場環境の3つの準備が必要となるため、本記事でもその3つに分けて解説していきます。
ハンディターミナルのハードウェアの準備
ハンディターミナルを導入するにあたって、使用する現場に合わせた性能の機器を選定する必要がありま
ハンディターミナルを使用する通信環境
ハンディターミナルは、業種や用途ごとにさまざまな機能を搭載した機種があります。
たとえば広い倉庫や工場内を歩き回り、システムと通信しながらデータ収集をするには無線LAN内蔵タイプを選ぶべきです・
使用場所が限定されているような小規模な運用であれば、Bluetooth内蔵タイプを選んでも動作に支障ないでしょう。

ハンディターミナルの耐久性
倉庫や物流現場では、落下・衝撃・粉塵・温度変化などのリスクがどうしても発生します。
そのため、落下耐性 や 防塵・防滴性能(IP規格) を備えたモデルを選ぶことで、日常的なトラブルを大幅に減らすことができます。
- 高所からの落下があり得る現場 → 落下耐性1.5m以上のモデル
- 粉塵や湿気が多い環境 → IP54以上の防塵防滴性能
- 長時間の屋外利用 → 耐熱・耐寒性能も要チェック
業務のストレスを減らし、ハンディターミナル導入後の運用を安定させるための基盤 となるポイントです。
バッテリー持続時間の重要性
滞りなく作業を進めるためには、バッテリーの持続時間も非常に重要です。
とくに広い倉庫でのピッキングや棚卸など、1日の稼働時間が長い場合は、
- 大容量バッテリー搭載モデル
- 交換式バッテリーに対応しているモデル
- 急速充電に対応したクレードル
といった点が導入成功のカギになります。
作業の途中でバッテリー切れが発生すると、業務が中断され、作業計画にも影響が出てしまいます。
運用に合わせて、“1日使い続けても問題ないか” を基準に選ぶのが理想です。
このように、自社での運用に必要な機能を見極めて、総合的に判断しましょう。
ハンディターミナルの選び方については、以下の記事でも詳しく説明していますのであわせてご確認ください。
<関連>ハンディターミナルの選び方!絶対にチェックしたい10のポイント【人気メーカーも】
ハンディターミナルのソフトウェアの準備

「ハンディターミナルシステム」とは、入出荷検品、棚卸などの業務に活用される作業支援システムです。
業界や業種別に特化したシステムも存在するため、自社の在庫管理に合ったシステムを選択することが重要です。
なんとなくで選んで失敗してしまった場合、システムの再選定にかかる時間や買いなおしのコストなど、不都合が生じる可能性があります。
倉庫の状況を正しく把握し、最適なソリューションが得られるシステムを選定しましょう。
ここでは、自社に最適なシステムを選ぶためのポイントを整理します。
「機能の多さ」より “自社に導入したときのメリット” を見る
システム選びで陥りがちなのが、機能の豊富さだけで判断してしまうことです。
しかし重要なのは 「自社の課題が解決できるかどうか」。
たとえば、
・入出荷検品の漏れを防ぎたい → エラー通知機能が重視
・棚卸を効率化したい → 一括読み取りや処理スピードが重要
・在庫をリアルタイムに共有したい → 無線通信・クラウド対応が必須
というように、必要な機能は現場の課題によって変わります。
機能の取捨選択を行うことで現場の混乱を抑えられる他、導入コストの削減につながります。
現場の運用フローに適合しているか
システムは機能が優れていても、現場の作業フローと合わなければ運用は定着しません。
・現在の入出庫・棚卸フローに組み込めるか
・現場スタッフが直感的に操作できるUIか
・作業ステップが増えないか(導入で作業負荷が増えては逆効果)
・ミスが起きた場合のリカバリ操作が簡単か
システムは 「使える」ことより「使い続けられる」こと が重要です。
カスタマイズの必要性とコストを確認する
多くの在庫管理システムは、ある程度のカスタマイズが必要になります。
・導入前にカスタマイズが必要か
・どこまでシステム側で調整できるか
・追加開発の費用がどの程度か
これらを把握しないまま導入すると、後から費用が膨らむ原因になります。
既存システムとの連携性
ハンディターミナルは単体で完結する機器ではなく、既存の基幹システムや在庫管理ソフトと連携しながら運用されます。
そのため、
・自社の在庫管理システムとスムーズに連携できるか
・入出力できるデータ形式(CSV/API/独自形式)
・リアルタイム連携かバッチ連携か
といった点は必ず事前に確認しましょう。
導入サポートや保守体制も重要
システムは導入して終わりではなく、運用しながら調整していくものです。
・導入時のトレーニングがあるか
・操作マニュアルが理解しやすいか
・不具合時のサポート体制があるか
・バージョンアップが継続されているか
こうした「導入後」のサポートは、長期運用の安定性に大きく影響します。
ハンディターミナルの導入にあたって、多くの場合はシステムの制作会社と連携していくことになりますので、どのようなサポートが受けられるかは事前にすり合わせを行っていきましょう。
③導入後の運用フロー考案

在庫管理は、会社が商品を販売するフローの一部です。
過剰な在庫を抱えてしまえばそれらを保管するコストが発生しますし、必要な時に在庫がなければ売り上げを逃します。
入念に準備をした上でハンディターミナルを導入すれば、在庫数がわかりやすく数値化されることでこのような状況を避けやすくなるというメリットがあります。
しかしながら、導入後のフローが固まっていないのにハンディターミナルを導入し、うまくいかなかったとなると、全体の販売フローに致命的な影響を及ぼすリスクが。
そのような事態を防止するためにも、ハンディターミナルを組み込んだ後の全体のフローを計画的に構築していく必要があるのです。
ハンディターミナルの導入は、単なる機器導入ではなく、
企業全体の在庫管理フローに組み込む“業務改革” といえます。
- データの登録・確認は誰が行うのか
- 入庫・出庫のどのタイミングでスキャンするのか
- エラーが出た場合の対応フローはどうするか
といった運用ルールが曖昧なまま導入すると、現場が混乱し、かえってミスが増える可能性さえあります。
事前に運用フローを整理することで、
定着しやすく・成果が出やすいハンディターミナル導入
を実現できます。
ハンディターミナルを運用する職場環境の見直し
ハンディターミナルを導入するにあたっては、倉庫内での改善点を探ることが有益です。
せっかく導入しても、倉庫内が散らかっている、作業エリアが狭くて動きにくいといった状態では、業務の効率化は難しいのではないでしょうか。
スムーズにハンディターミナルの導入ができるよう、現在の倉庫の状態を見直してみましょう。
5Sの実施

5Sについて聞いたことがある方も多いかと思います。
おもに製造業で用いられる、職場環境の維持改善を目的としたスローガンです。
「S」から始まる5つの項目で構成されています。
内容は以下のようなものです。
整理
不要なものを捨てる
整頓
モノを置く場所を決め、いつでも取り出せる状態にする
清掃
常に掃除をする
清潔
整理・整頓・清掃を維持し職場の衛生を保つ
しつけ
決められたことを決められた通りに実行できるように習慣づける
すでに職場で実践している方もいるかとは思いますが、この機会に再度周知徹底を考えてみてはいかがでしょうか。
基本的なことをひとつひとつ抑えることが職場環境改善への近道です。
倉庫管理責任者の明確化

倉庫内では、毎日のように商品の入出庫を行います。
商品の在庫数や状態を正しく管理する人がいなければ、全体の業務がスムーズに進みません。
ハンディターミナルで収集したデータを管理・分析する責任者を制定することで、過剰在庫や必要な時に在庫がない状況にも対策が立てやすくなります。
また責任者が中心となってハンディターミナルの事前研修を行うことも重要です。
事前にハンディターミナルに触れる機会を作ることで、スムーズな導入ができます。
倉庫内レイアウトの調整

倉庫内はキレイに整頓されていますか?
せっかくハンディターミナルを導入しても、倉庫内が乱雑で、商品があちこちに散らばっているような状態では正しくカウントができません。
これを機にレイアウトを見直すことをおすすめします。
また、商品を保管する棚には番号を割り振り、規則的に並んだ状態にしましょう。
棚番号をハンディターミナルで管理することで、どこに何があるのか把握できるようになります。
商品のサイズや量に合わせて、棚の大きさも調節するとよいでしょう。
どこかに引っかかったりせず、スムーズに出し入れできることで、作業時間短縮に繋がります。
プリンターや充電台といった周辺機器の設置場所もあわせて確認しておくとスムーズです。
まとめ
ハンディターミナル導入前に行うべき6つのことについて解説しました。
ハンディターミナルおよび在庫管理システムを導入することで、倉庫業務の効率化は確実に促進されます。
しかし、倉庫が煩雑であったり、きちんと調査せずになんとなくで選定・導入をしてしまうと、会社にとって不利益になる可能性も否定できません。
手間を惜しまずに現状を見直し、ハンディターミナルに関して念入りに下調べをすればリスクヘッジすることが可能です。
計画的に準備を行い、ハンディターミナルの導入を成功させましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう!
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