今、Android OS搭載型のハンディターミナルが急激に増えてきています。
今まで主流となっていたWindowsOSに変わり、ハンディターミナルの主要メーカーKeyence・Denso・Casioなどが、続々とAndroid OS搭載製品を発表しているのです。
今回は、ハンディターミナルでAndroid OSが増えているその理由と、今後の対策法をできる限り簡単に、分かり易くご説明します。
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目次
Keyence はAndroidOS搭載のBT-A700を発表
Android OSへの移行の代表的な例としては、2019年7月にキーエンスが発表したガングリップ形状のBT-A700があります。
これまでキーエンスは、自社開発のOS専用タイプである「BT-600/BT-1010」等、もしくはWindowsOSタイプである「BT-W80/W100/W200」の2パターンでした。
キーエンスがAndroidOS搭載のハンディターミナルを開発するのは非常に珍しい事もあり、その他のハンディターミナルのトップメーカーも、次々と製造し始めています。
<外部リンク Keyence >
ハンディターミナル BT-A700
https://www.keyence.co.jp/products/autoid/handheld-terminals/bt-a700/models/bt-a700/
「Windows小型機用OSの開発終了」がきっかけに。
ハンディターミナルOSは、かつて全てのOSを自社開発していました。
しかし、自社OSの開発には莫大なコストが必要になるため、販売価格が割高になる・汎用性が低く扱いにくい、などの問題点もありました。
そこで、割安で扱いやすいWindows Embedded Compact 7などのWindowsCEという、Windows小型機用OSを採用するケースが一般的になってきたのです。
そんな中、2011年にマイクロソフトは、Windows Embedded Compact 7のサポートを2021年に終了し、後継のWindows Embedded Compact 2013以降の小型機用OSの開発についても、今後行わない方針を発表。
2023年にはWindowsの小型機用OSは全てサポートが終了することとなり、これをきっかけとして、AndroidOS搭載のハンディターミナルの開発が増えていく事になったのです。
WindowsOSの代わりにAndroidOSが普及
マイクロソフトの発表を受け、Denso waveが2017年に AndroidOS7.1を搭載したハンディターミナル「BHT-1800/BHT-1700」を発売し、翌2018年には、CasioがAndroidOS8.1を搭載した「DT-X400」を発売する等、代表的なメーカーが次々とAndroidOS搭載機種をリリースしました。
パナソニックもAndroidOS搭載型の製品をリリースしており、今後はWindowsOSを搭載したハンディターミナルの発売はなくなり、AndroidOSを搭載したハンディターミナルが主流になっていくでしょう。
< 外部リンク Denso wave >
AndroidTM7.1.2搭載の新型ハンディターミナル BHT-1700、1800の2機種を発表
https://www.denso-wave.com/ja/adcd/info/detail__180615-01.html
<外部リンク THE SANKEI NEWS>
カシオがハンディターミナルの新製品を発表 アンドロイドで高機能化
https://www.sankei.com/economy/news/180829/ecn1808290029-n1.html
これからどうする?4つの方向性
では利用する側は、これからどうしていけば良いのでしょうか?
これから、以下の4つ対応策をご紹介します。違いをみていきましょう。
対応策① 新たなAndroidOS搭載機に乗り換えて、プログラム開発を行う。
この方法では、これまでのWindowsOSやメーカーOSはそのまま利用できません。
そのため、これまで作成したプログラムは全て破棄し、新たなプログラムを組むことが必要になり、プログラム開発コストや時間も掛かるというデメリットもあります。
しかし、今後スタンダードになるOSですので「いつかはかかる費用」と、このタイミングで投資をするという考え方もあります。
新たにハンディターミナルを導入する場合は、この方法が良いでしょう。
対応策② これまでのメーカーOS搭載の機種を選んで、乗り換え続けていく。
例えばキーエンスのBT-1000から、BT-1010のハンディターミナルに乗り換える場合、同じメーカーOSを利用しているため、乗り換えに伴うプログラム開発コストを抑えられるメリットがあります。
このように、同じメーカーの同系統OS機種へ乗り換えを繰り返し、プログラム開発コストを抑えるのも方法もいいかもしれません。
対応策 ③ 汎用アプリケーション開発ツールでプログラム開発を行う。
これまでハンディターミナルのプログラムを引き継いで利用するためには、OSとメーカーが合致することが必須条件でした。
現在では、開発した1つのプログラムを全てのOSやメーカーで利用できる、
「汎用アプリケーション開発ツール」があります。
E-solのEmusenなどは有名な汎用アプリケーション開発ツールです。
低コストのライセンス形式ですので、これらのツールで1度プログラム開発すれば、乗り換えのリスクやコストを今後長く下げ続ける事が可能です。
将来的にAndroidOS以外のOSが出てくる可能性もあり得ます。
どんなOSでも利用できるこの方法は、将来を見据えた対策として有効な手段と言えるでしょう。
<外部リンク イーソル株式会社>
ハンディターミナル向け Emusenシリーズ
https://www.esol.co.jp/logistics/emusen-index.html
対応策④ 今のシステムを延命させて、使い続ける
メーカーサポートが終了したOS利用はリスクもありますが、リスクを理解した上で使い続ける事もできます。
その場合は「中古美品ハンディターミナル」を活用すると良いでしょう。
現在利用中の機種が壊れた場合も、全く同じ型番の中古を利用すれば、プログラムを移行して使い続ける事が可能です。
業務フローが変わらない限りプログラムを変更する必要はありません。
クローニングと呼ばれる、簡単なプログラムデータ移行方法を利用することで、これまでとまったく変わらずに利用することができます。
また、今の利用機種が中古で手に入る限りは使用し続ける事ができます。
OSサポート終了のリスクも把握した上で、活用して欲しい方法です。
【 中古美品ハンディターミナル専門店 「ハンディ屋」】
まとめ
ハンディターミナルの、WindowsOSからAndroidOSへの移行の流れは、莫大なコストがかかるハンディターミナル乗り換えに大きな影響があります。
頭を悩ませているユーザーも多く、いずれかかる費用と分かっていても、今かけるべきかどうかは悩むところです。
是非、今回の内容を参考にして頂いて、ベストな対策の実施にお役立てください。
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